怒りの業火に焼かれない為に②  ~他人の怒りと上手に付き合う~

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■他人はなぜ怒りをぶつけてくるのか?

前回のブログで、怒りとは「自分がこうありたい」「他人はこうすべき」「世の中こうあるべし」という価値観や欲求に対して期待通りにならない事に対して抱く感情と書きました。

他人が周囲に怒りをぶつけてくる場合、「自分の思う通りの環境を作りたい」「相手に自分が期待する行動を取って欲しい」「自分の描いている状態と現実のギャップに耐え切れない」等が主な理由かと思います。

では、そうした相手に対してどうすれば良いか、今回は考えてみたいと思います。(あくまで、自分自身の為にどうするか、という観点なので、ドライに感じられる見解も入っています)

■ステップ1:(解決してあげたければ)聴いてあげる。

「結局どうしようも無いことは分ってるけど、外に出さないと収まらない」という怒りもあります。

こちらがアドバイスや行動をしなくても、耳と心を傾けて聴いてあげる(傾聴)だけで解決する場合も多くあります。

※ちなみに、黙って聴いてあげるだけでも、相手はスッキリします(カタルシス効果)

ただし、怒りというマイナスのイオンを浴び続けるのは自分の精神的な資源を消費するので、「この人の怒りは解決してあげたい」と思える場合だけで良いと思います。常に万人の怒りを受け止める必要はありません。

■ステップ2:対応を選択する

相手の怒りを理解したら「理性的に」自分の対応を選択します。

選択肢は、例えば【共感・同情・理解を示す・謝罪・協力・助言・断る・反論・闘争・逃走・無視】などがあります。

※ポイントは「条件反射的に謝ったり、瞬間湯沸かし的に闘争本能で怒り返す」のではなく、自分の意志で対応を選択する事です。

謝るのが口癖のような人をたまに見かけますが、相手の脳に「こうやって怒ると、この人は自分の思い通りに行動してくれる」と記憶されるので、また再現されます。

また、本能としては相手の怒りは生存危機なので闘争か逃走で対応したくなりますが、反応する前に「ポーズボタン(アンガーマネジメントでいう6秒の間・沈黙)」を置くと、理性的にベストな選択が出来るようになります。沈黙や間を恐れない事が重要です。

■ステップ3:対応による結果は気にしない

「こんなに怒っている相手の要望を断ったら、どう思われるか分からない」と感じるかもしれませんが、「怒りの感情をどう処理するか」は怒っている相手の課題であり相手が決めることです。

冷たい言い方をすれば、その感情に付き合って面倒を見てあげる必要はありません。(相手の感情への受容や共感を示してあげること自体は有効です)

ちなみに、相手が「アドバイスが欲しい」と思っていない限り、怒っている相手にアドバイスをするのも時間とエネルギーの無駄になる場合が多いです。「どう思う?」と言いながら、求めているのはアドバイスではなく同意だったりします。

自分が出来ることは「相手の怒りを聴いてあげて、内容に対して最善と考える対応を選択する」ところまでです。

■ステップ4:他人の怒りで自分のエネルギーをすり減らさない

人間の資源(体力・頭脳・時間・感情)は有限です。自分株式会社の貴重な経営資源を、理不尽なクレーマーや解決しようもない怒りに消費するより、自分にとって有効な事に使いましょう。

※私は、公私とも相手の怒りに巻き込まれそうなときは、先回りしてイヤホンをして音楽をかけたり、その場を物理的に離れるようにしています。

■ステップ5:一周回って感謝する

怒りの感情に振り回されている人と対応することで、怒りの感情に対応するスキルを習得したり、人生の幸福や人間関係に関して考察する良い機会にもなり得ます。

アンガーマネジメントの技術を身に付けて、常に精神的に落ち着いている人の方が、周囲から安心され信頼される可能性は高くなります。修行の機会をもらっていると感謝しましょう。

■怒りの業火に焼かれない為に①~自分の怒りをコントロールする~

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ライター情報
難波猛

働く人と組織の行動変容に向けて、不都合な事象にも正面から向き合うコンサルティングが信条。
マンパワーグループ(株)にて人事コンサルティングと研修講師に従事。各種無料セミナーも随時開催
https://info.rightmanagement.jp/seminar

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